まずは小倉。ところで、小倉あんってなんで「小倉」なんでしょう。
小倉さんが作ったから、
小倉という地名で生まれた、小さな倉で作っていた・・・。
いろいろ考えても結論、というか答えが出ないので某辞書サイトへ。
「小倉餡」とは小豆の粒が鹿の模様に似ているから。鹿といえば紅葉。
紅葉といえば小倉山。で、小倉餡だそうで・・・。わかるか!そんなもん!と、
昔の京都人の連想ゲームに付き合わされた感に苛まれつつ紹介。
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「冷やし団子 小倉」は
よく練った団子を特製の小倉あんに絡めたオーソドックスな団子です。
「冷凍でしょ? 凍らせたら団子が固くなってるんじゃない?」私も食べる前はそう思ってました。
まぁ冷凍なんだし・・・。ところがどっこい。
冷えているにも関わらず、固いどころか柔らかいじゃないですか。
かと言ってとろけているわけではなく、程よい弾力。
やわらかさが丁度良いから、小倉あんをよく絡めとってくれます。
で、その小倉餡は「つぶ餡」です。
こしあん派の皆様、申し訳ございません。
つぶ餡派の皆様、おめでとうございます。
団子の柔らかさに粒々のアクセントがまたいい感じなんです。
つぶ餡だからっていつまでも口に皮が残るでもなく、薄皮はすぐ身を引いてくれます。これで口が次の団子に移るスタンバイ完了。
と、次の団子をほおばるのです。しばらく口が甘ったるくなったなぁ、と思ったら相性抜群「冷茶」をぐいっと。
『苦味』って
『甘味』を強調してくれるいいパートナーなんだなぁ、
と実感できます。
そしてまた、団子を口に・・・この作業をずっと繰り返しているだけでなんか幸せになります。・・・あ、食べ終わりました?大丈夫ですよ、今なら誰も見てませんから。
はい、スプーン。あまった小倉あんを捨てることはありません。
満足いくまで
綺麗に召し上がっていただくのは作る側にとっても嬉しい限りです。
甘みはありますが、
控えめなので
そのままでもしつこさを感じず召し上がることが出来ます。
続いての味は抹茶。抹茶ってあんまり好きじゃないんです。
苦くてのっぺりした感じがなんかちょっと・・・でも、何かに混ぜるとけっこういけるんですよね。
抹茶ミルクとか。
そんな(超個人的な)ニーズに応えてくれたとは思えませんが、
今回の団子は「冷やし団子 抹茶あん」です。
今回は前回の「小倉つぶ餡党」の影響力が薄かったのか、
こしあんです。
こしあん派の皆様、おめでとうございます!え〜とさて、今回の抹茶ですが。前回の万人ウケする小倉とはちょっと違う味に仕上がりました。
さて抹茶というものについてですが、一般的には「緑茶の茶葉を粉末状にしたもの」ですが、抹茶は抹茶用の栽培法で栽培されているらしく、粉茶とは性質が異なるようです。
ていろいろな料理に入れちゃおう。
という自由な発想ができる人だったんでしょうね。
私もそうありたい、と思いますが。自由というより無軌道。
斬新というより奇抜。となってしまう私は一体。
海外ではコーヒーを粉末にしてインスタントコーヒーを開発しましたが日本ではお茶の葉を粉末にして抹茶を開発したんですね。
・・・調べてみたらインスタントコーヒーの開発したのも日本人の科学者という説もあるそうです。
そんな話はさておき、この「冷やし団子 抹茶あん」自分でお茶は入れないけど、お茶は好き。
何か飲み物、といえばとりあえずコンビニでお茶のボトル。というように、日本人にはお茶が大好きです。
それを日本の庶民お菓子の代表格「お団子」にたっぷり仕込んだ「抹茶あん」がもち肌の白団子を包みました。抹茶好きには見た目でわくわくするこの色。
やはりここでも甘みに仕込まれた抹茶の苦味が甘さをより引き立ててくれる味のコントラスト。そして後味はさっぱり。
暑い夏にはやっぱり抹茶の涼やかさが最高です。
そして最後はゴマ。
ゴマという植物は古くは縄文時代の遺跡から出土しているほど、長年愛されている植物だそうです。
乾燥に強く栽培地を選ばず育ちやすいので、度重なる自然災害にも耐え抜き、今に至るわけです。炒った香りは香ばしく、薬味や香辛料に多く使われています。
そして油を多く含むので絞ってごま油にも使われています。
脇役人生ですね・・・・ゴマ君。
しかし、その脇役がなければ主役の良さが目立たない。
ゴマはそうして自分以外を立てて今までの人生を過ごしてきたのです。
そんなゴマも主役になれるときもあるんです。
それがゴマ団子。今回紹介する商品です。箱を開けて見えるのはまず真っ黒の「黒ゴマあん」フィルムをはがすとほのかに香るゴマの香気。
そしてつやつやした団子が黒ゴマの中から恥ずかしそうに顔を出してます。
小倉の控えめな黒と違い、しっかりした黒が透明がかった白団子の白さをより強調し、美しさで食べるのがもったいなく・・・、なりません。
花より・・・ベタすぎるので言うのをやめますが。
せっかく主役になれたゴマ君の舞台です。
美しさも味のひとつですが、目で食べた後はやはり口です。
楊枝越しに伝わる団子のやわらかさが期待感を増幅させます。
口に入れるとやわらかさで溶ける団子の食感のあとから来る「ゴマ」の力強い主張。濃厚な甘みをここぞとばかりに本領発揮です。
この存在感の強さ「あえて脇役を選んでる」
ゴマの懐の広さを垣間見ることができます。
一口入れたらあとは次の一口、
また一口、インターバルにお茶を入れてまた一口と。
気の済むまで繰り返していくうちに「あれ? 終わり?」「時間が短く感じるほど、その時間はとても良い時間である。」と、誰かが言っていたような言葉が身にしみます。
小さい体に大きな存在感の黒ゴマ。それがたっぷり入った「冷やし団子 黒ゴマあん」に会いたくなるそんな日があなたにもすぐ来るかもしれません。
以上三種の味を小箱に入れてお届け致します。・・・と、今気が付いたんですが内箱と外箱の間に竹楊枝が付いてたんですね。
心遣いに気づかず普通に自前楊枝使ってました。最後に一服、温かい緑茶を。ごちそうさまでした!!
和菓子って、食後でもそんなにもたれないので体にも優しい気がします。茶道では「お茶の味を邪魔しない」ことに重きを置くものなので、ちっちゃく軽く甘すぎず。
と、作ってきたこともあって少量でも満足のいくものが自然と作られるようになったんですねぇ。・・・なんてカッコ付けても、旨そうならがっつり食いましょう!お訪ね先のちょっとした手土産にもいいかも。私はカキ氷に「ドバッ」っとかけていただきます。タイのカキ氷っぽく。和スイーツ 涼餡団子三色セット
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